私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

「えっと、その……」

 答えに困って苦笑いしか出てこない……。先生が教室に戻ってくるまで、このままの状態で乗り切るしかないのかな、と思ったまさにそのとき。
 ――キラッ
 ん? 今、なにか光った?
 私はさりげなく窓の外に視線をやった。
 緑の植え込みの中で、黒光りする筒みたいなものがこっちを見ている。
 ……いや、筒というよりカメラのレンズだ!
 瑞稀くんだけじゃなくて、結衣ちゃんまで虎視眈々と狙っているみたい。
 もしかして、あの植え込みの奥にいるのって、週刊誌のカメラマン⁉
 だとしたらヤバい……。このままじゃ、二人が盗撮されちゃう!
 もし、そんな写真が週刊誌に載れば、根も葉もない熱愛スキャンダルをでっち上げられてしまうかも。
 そうなる前に、一刻も早く手を打たなくちゃ!
 カメラマンを追い払うのに、なにかいい方法はないかな……あっ! あれは⁉