私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

「どうした? 朝から騒がしくして」

 ふと、聞き覚えのある声が、にぎやかな談話室にいる私の耳にはっきりと聞こえた。
 声が聞こえた方へ顔を向けると、すらりと背の高い男の子が螺旋階段を降りて、こっちに近づいてくる。
 ほのかに青い夜色の髪に、無数の星を宿した瞳。
 動画サイトのMVやライブのDVD、雑誌やCDジャケットで何度も見てきたその人が、今、私をじっと見つめている。
 ――瑞稀くんだ!
 ずっと会いたくてたまらなかった瑞稀くんが、目の前にいるなんて夢みたい!

「転校生?」

 かけられた声と向けられた視線に、心臓がドキッと高鳴った。私はハッと我に返ると、その場にピシッと直立した。