私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

「でも、瑞稀くんの応援はいつでも大歓迎なんで! ライブにも来てくださいね!」

 すっかりテンションが上がった私に、明日華さんはふふっと笑って、「わかったわ」とうなずいた。

「奏、早く会場に戻るぞ」

 突然、頭上から私を呼ぶ声が降ってくる。顔を上げると、いつの間にか瑞稀くんがそばにいて、私の背中を軽く叩いて急かしてきた。

「え?」
「ほら、まだリハーサルの途中だっただろ」

 あっ、そうだった!

「それじゃあ、またね。明日華さん」
「ええ。今度はstarixのライブ会場で会いましょう」

 すっかり雰囲気が和らいだ明日華さんの笑顔に、私は大きくうなずいた。
 それから、瑞稀くんと一緒に、starixのメンバーが待つ方へと歩き出す。