私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ！

　それから、私たち３人は地下を出て、会場の出入り口へと向かった。

「あっ！　二人とも、大丈夫⁉」

　蘭くんたちが私たちに気づいて、急いで駆け寄ってくる。
　瑞稀くんが「ああ」と笑ってうなずくと、みんながわっと取り囲んだ。
　明日華さんは少し離れた所で、はしゃぐstarixの４人を眩しそうに見つめていた。

「あの喜びよう……瑞稀って、こんなにもメンバーたちに大切にされているのね」

　まるで自分に言い聞かせるみたいに、明日香さんがぽつりと呟いた。
　その言葉は、なんだか私にも向けられたような気がして、思わず「うん」とうなずいた。

「瑞稀くんは、みんなにとって、かけがえのない存在なんです。同じグループの仲間としても、友達としても」
「そう……」

　私の返事に、明日華さんはほんの一瞬目を伏せる。
　けど、顔を上げたその表情は、晴れわたる青空のようにすっきりとしていた。
　その変化が嬉しくて、私は思わず前のめりになる。