「このスマホ、キサキの監視カメラに映った映像なら、いつでも好きなときにチェックすることができるの」
明日華さんは得意げに笑った。
「だがら、学園にいる瑞稀を眺めるはもちろん。あなたが星名奏という名前の男装した女の子で、あたしと同じ異能力者だということも知っているのよ」
明日華さんはそう言うと、私のウィッグをつかんで力任せに引っ張った。
とたんに、隠していた長い髪があらわになる。
「じゃあ、ナイフが私に向かって飛んできたのも、アリーナのスタッフが全員動けなくなったのも……」
「あたしが能力を使ったからよ」
私は息をのんだ。
知らなかった。この世に私と同じ能力者がいるなんて……!
しかも、あれほどの力を使ったというのに、明日華さんは涼しい顔で仁王立ちしている。
明日華さんは得意げに笑った。
「だがら、学園にいる瑞稀を眺めるはもちろん。あなたが星名奏という名前の男装した女の子で、あたしと同じ異能力者だということも知っているのよ」
明日華さんはそう言うと、私のウィッグをつかんで力任せに引っ張った。
とたんに、隠していた長い髪があらわになる。
「じゃあ、ナイフが私に向かって飛んできたのも、アリーナのスタッフが全員動けなくなったのも……」
「あたしが能力を使ったからよ」
私は息をのんだ。
知らなかった。この世に私と同じ能力者がいるなんて……!
しかも、あれほどの力を使ったというのに、明日華さんは涼しい顔で仁王立ちしている。



