私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

「ねえ、瑞稀くん。この子って?」

 私は女の子にチラッと視線を寄こしながら、瑞稀くんにコソコソとたずねる。
 すると、瑞稀くんは「綺咲明日華。綺咲学園の理事長の娘だ」と教えてくれた。
 やっぱり! どうりで学園の名前と名字が同じなわけだ! と、私がハッとしたのと同時に、明日華さんが口を開いた。

「ねえ、陽名――いえ、星名奏さん」
「えっ? 何で私の名前を……」

 この人と私はお互い初対面のはず。なのに、どうして明日華さんは私のことを知ってるんだろう……?

「ずっと見てたんだもの。知ってるに決まってるじゃない」

 明日華さんは私の心を見透かすように、クスッと笑った。

「見てたって、何で……?」
「これよ」

 明日華さんは、手に持っていたピンクのスマホを私にかざした。