私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

 ていうか何⁉ あのスタッフさん!
 速い……! 足が速すぎて、このままじゃ見失っちゃうよ……!
 でも、ここで諦めるわけにはいかない!
 大丈夫。さっきまでぐっすり寝てたんだ。
 今なら人一人足止めするくらいの能力は使えるはずだ!
 私は走りながら頭の中をクリアにした。それから、スタッフさんに神経を集中させる。
 タイミングを見計らっていると、スタッフさんが曲がり角に差しかかった。その瞬間、走るスピードが落ちる。
 ――今だ!

『止まれ!』

 その瞬間を逃さないように強く念じた直後。スタッフさんの足がぴたっと止まった。

「うわっ、なんだこれ⁉」

 急に走れなくなってパニックになるスタッフさんに、瑞稀くんがタックル!
 バタン! と大きな音を立てて、スタッフさんは床に派手に倒れ込んだ。
 その拍子に、目深にかぶっていたキャップが飛んで、隠れていた素顔があらわになる。