私、男の子マネージャーになって、推しアイドルをお守りしますっ!

 ハッと我に返ると、先頭を走っていたはずの蛍くんが戻ってきた。

「二人とも、そんなとこで何突っ立ってんだよ」
「早く行こうよー」

 瑞稀くんと朔良くんも振り返って、私たちを急かしてくる。

「うん、今行くよ」

 蘭くんはにっこりと笑ってうなずくと、私の顔をちらりと見て、耳元でこっそりとささやいた。

「本名のことは内緒にしておくからね」
「あ、ありがとう……」

 よかった。完全に安心できたわけじゃないけど、バレたのが蘭くんでほっとした。
 蘭くんは普段からしっかりしているし、口が堅そうなタイプだから、きっと私の本名を誰かに言いふらしたりはしないと思う。
 ……でも、一度感じてしまったモヤモヤした不安は急速に広がって、どんなに払っても消えてくれなかった。