「お、お待たせ……」

 ドキドキしながらドアを開けると、静かだったスタジオが一気にざわっとした。
 あれ? みんな、どうしたんだろう? もしかして、浴衣があまり似合ってなかったのかな……?

「かっ……、奏くん⁉」

 最初に声を上げたのは蘭くんだった。

「うそ。本当にかなちゃんなの?」
「えっ⁉ あの女の子が、かなっち……⁉」

 朔良くんと蛍くんもポカンとして、目と口を大きく開ける。
 私としては、元の自分に戻ったような感覚だけど、そこまでおどろくことかな……?
 うーん……と首をかしげて考えていると、いつの間にか朔良くん、蘭くん、蛍くんの3人に周りを囲まれていた。