7日間の恋






『僕はわざと、言ったんだ。


勘違いするな、って。

最初から結衣ちゃんなんか相手にしてない、って。


ヒドイだろ?

でも…そう言わなくちゃいけなかったんだ。


結衣ちゃんは僕なんかじゃなく、
違う人と、自分に1番合った人と幸せになるべきなんだ。

こんな年上の僕なんかに縛られてちゃいけないんだ。


そう、思ったから僕は言った。

でも、僕…すっげぇ悲しいんだ。


もう結衣ちゃんに会えないかと思うとすげぇ悲しいんだ。


なぁ…津川。


僕…間違ってた?

僕…おかしい?』


思っていたことを口に出すというのは想像以上に辛くて、苦しくて。

何度も言葉につまった。


それでも、話を聞いてくれる津川のために最後まで伝えた。



『稲葉』


津川は僕の肩にパンチを食らわし、言った。




『お前は正しい、間違ってない。

お前はおかしくない。


だからさ、胸…張れよ。

結衣ちゃんには一生会えないかもしれないけど…


でも、会える可能性だってある。


もっと自信持って頑張れよ。

結衣ちゃんはこれからもっと成長する。


大人になった結衣ちゃんに出逢ったとき、
お前は今のまんまじゃいけないだろ?


だから、自信持って、お前ももっと成長しろ。


んで、次会ったときはちゃんと自分のキモチ伝えろ。



頑張れ!稲葉!

俺はお前を応援すっから!!』