あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─

「ふふ……漣が絶望するの楽しみだなあっ」




黒い笑みでそう言う芽愛に苦笑いする。



あはは……やっぱ腹黒だ。







「ねえ、白夜が来るのって17時だよね?」





あたしが確認するように聞くと、うん、と頷いた。




「うん、そうだよ~。乃亜は辛いかもしれないけど、本当にいいの?」




再確認するように、真剣な表情で聞いてくる。



そうだよね。


暴走するってことは、あたしの感情がキャパオーバーになって感情の制御が出来なくなるってことだから。


でも、決めたのは、あたしだ。




「うん、大丈夫。もし、手が付けられないくらいに暴走したら、芽愛たちが頑張ってね」



「もちろんだよ、乃亜」





普段から、暴走する時にいつも止めてくれたのは怜だった。


怜が、落ち着かせてくれたんだ。



逆に、怜以外であたしを止めれた人はいない。




あたしが止まる時は、気絶する時だ。


あたしのスピードについてこれるのは怜だけだから、気絶させれるのも怜だけ。


だから、怜以外は止めることが無理なんだよ。





暴走したら、最悪、芽愛たちも傷つけちゃうなあ……。



手当たり次第に、全員潰しちゃうだろうし。



そのとき、あたしの脳内にあるのは『復讐』の二文字だけ。






ああ……復讐の計画を立てたのも、白夜に近づいたのも、全部あたしなのに。



やっぱり、辛いなあ……。









そしてその後、あたしは時間になるまでずっと総長室にこもっていた―――。