あなたに✗✗を捧ぐ。 ─少女は復讐相手に溺愛される─


夏休みに入って、もう半分くらいが進んだ。



夏休みの、困る事と言えば……。








「はあ……」



「どしたの、玲夜? ため息なんかついちゃってさ」



「いや、別に大した話じゃない。ただ、宿題が……」






宿題? って、まさか夏休みの?






「え、終わってないの? 玲夜なら一瞬で終わらせるタイプだと思ってた」



「いや……俺は最終日に溜まるタイプだ」



「うわあ……あたし、初日に終わらせたよ?」



「嘘だろ……?」



「ほんとだよ。あたしが前にいた学校よりも断然宿題数は少なかったし。簡単だったけど」







あたしがさらっと言うと、信じられない、といった表情であたしを見た玲夜。



確かに、御影学園は進学校で名門校だから、宿題数も多いだろう。



でも、あたしは海外の超名門大学を飛び級の次席で卒業している。





この宿題なんてお遊び程度だ。



それに、編入する前にいた学校――――夕凪学園も進学校。



それも、ここよりもレベルが高い学校だ。





華皇の大半の生徒は、夕凪学園に在籍している。



もちろん、怜、芽愛、三月、蒼も。





理事長は華皇の二代前の総長。



けっこう仲いいよ!






だから、あたしが御影学園に来た理由も知っているし。



それと、あたしは今御影学園の生徒だけど、夕凪学園の生徒でもある。




理事長が、休学ってことにしておいてくれてるんだよ!



だから、帰ろうと思えばすぐに帰れる。