【玲夜 side】
乃亜、まだ起きてんのかな。
お風呂から上がって、ドアを開けようとしたときだった。
「――――たすけて」
は?
今、のは……?
今の言葉は、本当に乃亜が言ったのか……?
いつもの明るい乃亜からは想像がつかなくて、ドアに置いていた自分の手が硬直する。
でも、リビングにいるのは乃亜しかありえない。
絶対に、だ。
「もう、やだよ……っ」
普段、絶対に言わないような言葉。
今、乃亜のところに行ったら続きが聞けないだろう。
俺は、ダメだとわかっていながらも、気配を消して、聞いた。
「あたし、ちゃんと頑張ってるよね……? たまには、休んでもいいよね……?」
頑張っている? 一体、何を……?
「今日だけは……誰も、見てない今だけは……泣いてもいいよね……っ」
涙声になって、少しだけ嗚咽をもらしながら放った言葉。
その言葉を聞いて、今すぐにでも飛び出していきたい心をぐっと抑えた。
すぐにでも、抱きしめてやりたい。
涙をぬぐってやりたい。
泣いてもいいよね?
乃亜は、一体何を抱えているんだ……?
「―――――いっそのこと。もう、目を覚まさなかったら楽なのにな」
そんな言葉が聞こえてきて、俺は息をのんだ。
きっと、乃亜は闇を抱えている。
俺が抱えきれるような大きさじゃないことだって、すぐにわかった。
乃亜は、もしかして、ずっと耐えてきたのか……?
誰にも、涙を見せず、本音を言わず。
――――どれだけ、苦しんだんだろう。
そこで、もう乃亜の声が聞こえなくなったのを感じた。
俺はドアを開けて、乃亜の姿を確認する。
乃亜、まだ起きてんのかな。
お風呂から上がって、ドアを開けようとしたときだった。
「――――たすけて」
は?
今、のは……?
今の言葉は、本当に乃亜が言ったのか……?
いつもの明るい乃亜からは想像がつかなくて、ドアに置いていた自分の手が硬直する。
でも、リビングにいるのは乃亜しかありえない。
絶対に、だ。
「もう、やだよ……っ」
普段、絶対に言わないような言葉。
今、乃亜のところに行ったら続きが聞けないだろう。
俺は、ダメだとわかっていながらも、気配を消して、聞いた。
「あたし、ちゃんと頑張ってるよね……? たまには、休んでもいいよね……?」
頑張っている? 一体、何を……?
「今日だけは……誰も、見てない今だけは……泣いてもいいよね……っ」
涙声になって、少しだけ嗚咽をもらしながら放った言葉。
その言葉を聞いて、今すぐにでも飛び出していきたい心をぐっと抑えた。
すぐにでも、抱きしめてやりたい。
涙をぬぐってやりたい。
泣いてもいいよね?
乃亜は、一体何を抱えているんだ……?
「―――――いっそのこと。もう、目を覚まさなかったら楽なのにな」
そんな言葉が聞こえてきて、俺は息をのんだ。
きっと、乃亜は闇を抱えている。
俺が抱えきれるような大きさじゃないことだって、すぐにわかった。
乃亜は、もしかして、ずっと耐えてきたのか……?
誰にも、涙を見せず、本音を言わず。
――――どれだけ、苦しんだんだろう。
そこで、もう乃亜の声が聞こえなくなったのを感じた。
俺はドアを開けて、乃亜の姿を確認する。

