呪文を唱えた後、レオンハルトはドアに手をかける。ドアは何の抵抗もせずに開いた。そのドアの向こうにあった景色を見て、レオンハルトは足を止める。
美術部の中が荒らされていた。床には絵の具が散らばり、イーゼルが倒され、窓が開け放たれているためカーテンが生き物のようにバタバタと動いている。
「ひでぇ……」
「誰がこんなこと……」
美術部部員たちは、美術室の惨状に言葉を失っていた。するとリズが美術室の隅を指差す。
「あそこに集められているのは、皆さんの制作中の絵ですか?」
隅に置かれた描きかけの絵を見て、部員たちは「そうだ」と頷く。しかし、その中の一人が声を上げた。
「でも、ブリュンヒルト先輩の絵が……!」
フンベアトの描いた絵だけ、荒れた美術室の床に乱暴に放り投げられ、絵の具でぐちゃぐちゃに汚されていた。フンベアトはその絵を見て、ため息を吐く。
「また描き直す。それしかねぇな」
一体誰がこんなことを、もしかしてあいつじゃないか、怒りと憶測が美術室に飛び交う。そんな中、レオンハルトとリズはカーテンが動いている窓際へと向かった。
美術部の中が荒らされていた。床には絵の具が散らばり、イーゼルが倒され、窓が開け放たれているためカーテンが生き物のようにバタバタと動いている。
「ひでぇ……」
「誰がこんなこと……」
美術部部員たちは、美術室の惨状に言葉を失っていた。するとリズが美術室の隅を指差す。
「あそこに集められているのは、皆さんの制作中の絵ですか?」
隅に置かれた描きかけの絵を見て、部員たちは「そうだ」と頷く。しかし、その中の一人が声を上げた。
「でも、ブリュンヒルト先輩の絵が……!」
フンベアトの描いた絵だけ、荒れた美術室の床に乱暴に放り投げられ、絵の具でぐちゃぐちゃに汚されていた。フンベアトはその絵を見て、ため息を吐く。
「また描き直す。それしかねぇな」
一体誰がこんなことを、もしかしてあいつじゃないか、怒りと憶測が美術室に飛び交う。そんな中、レオンハルトとリズはカーテンが動いている窓際へと向かった。


