後ろから、「涼!?」と花の声が聞こえた。 でも、振り向けなかった。 足が勝手に動いてる。 人混みの中、歩いている先輩と美冬さんの姿を見つけた。 その距離が、遠くて、もどかしくて—— 「晴人先輩!!」 名前を呼ぶ。 声が震えてる。 でも、届いてほしくて、全力で叫んだ。 先輩が、振り返る。 その瞬間、胸がドクンと跳ねた。 「晴人先輩!行かないで!」 叫びながら、先輩のもとへ走る。