1話 はじめまして


「仰護龍斗、貴様を死刑を前提に幻獣学園の青雲クラスに服役することを命ずる」

なんだよ、幻獣?青雲?どういうことだ

「着いてこい、仰護龍斗!」

「チッ、大声をあげなくてもついて行くわ」

牢屋、というかほんとに学園なんだな

「やぁ!初めまして、僕は青雲クラスを担当してる乾 真琴だよ!(いぬい まこと)これからよろしくね、龍斗!」

「急に下の名前で呼ぶんだな」

なんだこいつ、大人、嫌いな大人なのに嫌悪感があまりねぇ。

「はは、ごめんごめんじゃあクラスに行こうか」

「ここのことはさっきの大人から聞いてるかな?」

「あ?あ、あぁ、」

幻獣学園、さっきの大声をすぐ出す短気から少し教えられたわ。

「ふふ、この幻獣学園の1番罪の重い罪人のクラスそれが青雲、命はいくらあっても足りないくらいなのに、君はそれでもこのクラスに来るのが怖くないの?」

命が惜しいわけじゃねぇから少しでも人と関わってみるとかでもいいしな、それがあいつの願いだし、それに

「飯が保証されてるからな」

「そう、あ!これも説明しとこっか!」

「『大人の犯罪者を牽制しろ』これはね
大人の犯罪者つまり、年上の大人が年下の子供になにか、会心するきっかけを作るかもしれない。そういう事が立証されつつあるためこの学園が作られた。これが幻獣学園の作られた一つの理由だよ」

だから、俺が選ばれたのか、大人を毛嫌いする俺が?
けど会心ってどうやってさせるんだよ。

「まぁ、その場で捕まえるか、捕まった人の所行って
話したり、調査の手伝いしたりとかいろいろ」
いろいろって、

「まぁ、それは置いといて、これ渡しとくね」

「なにこれ」

渡されたのは、青龍のバッチ。

「青雲の紋章だよ。これ付けといてね!」

「なんでだ?」

そういやなんかの匂いがする気がする。

「僕がね、分からなくなっちゃうんだ」

「付ける理由はわかったけどわかんなくなるのは意味が分からない。」

「顔で覚えられないのか?」

担当してるなら、生徒の顔覚えとけよ、

「はは、確かにね。でもね、僕は白内障で君たちの顔が見えずらいんだ。
だからそのバッチにそれぞれの香水が付いてるんだ。」

白内障、聞いた事あるけどそこまで大変なんだな

「大変なんだな」

「ふふ、哀れんでくれるの?」

こっちが下手にでりゃあ、こいつ

「別にそういう訳じゃねぇよ」

「話してたらついたね。ここで待ってて名前を呼んだら来てね。」