あなたは私のオランジェットの片割れ

 二人で荷物を部屋の中に入れた。プレゼントは、大きいものから小さいもの、ブランドのショッパーバッグに入れられた高級そうなものから、いかにもラッピングは自分でしました的なものまで、様々だった。

 そのどれもから好意を感じ、蒼士はみんなに愛されているんだなとしみじみ思う。

 その中に、なんのラッピングもしていないBlu-rayのケースがあった。「忘れてた」と言いながら、蒼士がそのBlu-rayのケースを取って杏に渡してくれた。それは、蒼士が主演のTVドラマのものだった。

「去年やったドラマのBlu-rayが今度、発売になるんだ。今日、事務所寄った時貰ったの忘れてた」

「へぇ……これ、観たいです! ダメですか?」

「今日? 別にいいけど」

 そういえば、蒼士のドラマや舞台は観た事がない。急いで夕飯の準備をして食べながら観ようかな、と杏が考えていたところ、蒼士が言った。

「じゃあ、今夜は夕飯はデリバリーにして、鑑賞会にしようか」

「はい!」

 杏はなんだか嬉しくて、子どもみたいに大きな声で返事をした。


 夕飯のデリバリーは、蒼士たっての希望で、ピザになった。

 これから舞台に向けて体を作らなくちゃいけないらしく、その前に高カロリーでジャンクなものを食べたかったそうだ。サイドメニューのサラダやフライドポテトも頼んだ。よく冷えたビールとお祝いでいただいたワインも開けたから、ちょっとしたお家パーティーみたいで楽しい。

 部屋の明かりを柔らかい光の間接照明にして、リビングの大きなTVに蒼士のドラマを流す。ドラマはディスク二枚の前後編で、ドロドロと濃厚な恋愛ストーリーのようだ。