こちら側と違い、対岸にはカメラを構えたカメラマンやスタッフらしき人たちがたくさんいる。遠いし川の音もあるから何を言っているのか分からないが、蒼士はにこやかにカメラマンと話していた。少し離れた所に、桐生さんの姿も見える。
「お菓子レッスンが終わっても、別に接近禁止令が出されてるわけじゃないだろ? でも近くに行って話しかけたら、またマスコミとかうるさそうだから、ここならいいだろ」
対岸の蒼士には、川を挟んでいるからだいぶ距離がある。確かに、これだけ離れていればマスコミに見つかっても、どうとでも言い訳ができるだろう。
斗馬は川岸に大きな石を見つけると、そこに座った。その近くにもう一つあったので、杏も同じように腰掛けた。
しばらく二人で、蒼士の事を見ていた。
まだ午前中だけど、夏の太陽の光が肌をジリジリと焼く。暑くて汗が流れる。
「……どうして、ここに連れて来てくれたの?」
杏が斗馬に聞いた。
「どうして、って……気付いちゃったから、かなあ……」
「気付いた? 何に?」
斗馬は立ち上がると、足元の小石を拾った。そしてそれを、川に向かって投げた。
ポチャン、と小石は水の中に消えた。
「くずあんが、蒼士先輩を好きだってこと」
斗馬が言った言葉に、杏はなにもリアクション出来なかった。脳に染み込み理解するのに、とても時間がかかったから。
でも理解したとたん、心拍数が上がった。
「えっ?! なにそれ! ど、どうして?!」
「どうしてって、見てれば分かるよ」
もう一つ小石を拾って、斗馬はまた川に投げた。今度はさっきよりも遠くへ飛んでいった。
「お菓子レッスンが終わっても、別に接近禁止令が出されてるわけじゃないだろ? でも近くに行って話しかけたら、またマスコミとかうるさそうだから、ここならいいだろ」
対岸の蒼士には、川を挟んでいるからだいぶ距離がある。確かに、これだけ離れていればマスコミに見つかっても、どうとでも言い訳ができるだろう。
斗馬は川岸に大きな石を見つけると、そこに座った。その近くにもう一つあったので、杏も同じように腰掛けた。
しばらく二人で、蒼士の事を見ていた。
まだ午前中だけど、夏の太陽の光が肌をジリジリと焼く。暑くて汗が流れる。
「……どうして、ここに連れて来てくれたの?」
杏が斗馬に聞いた。
「どうして、って……気付いちゃったから、かなあ……」
「気付いた? 何に?」
斗馬は立ち上がると、足元の小石を拾った。そしてそれを、川に向かって投げた。
ポチャン、と小石は水の中に消えた。
「くずあんが、蒼士先輩を好きだってこと」
斗馬が言った言葉に、杏はなにもリアクション出来なかった。脳に染み込み理解するのに、とても時間がかかったから。
でも理解したとたん、心拍数が上がった。
「えっ?! なにそれ! ど、どうして?!」
「どうしてって、見てれば分かるよ」
もう一つ小石を拾って、斗馬はまた川に投げた。今度はさっきよりも遠くへ飛んでいった。


