あなたは私のオランジェットの片割れ

 社長の思わぬ言葉に、蒼士が思わず「えっ!」と驚いた声をあげた。社長は続けた。

「お菓子レッスンを続ける事でまた、このような事件が起こるかもしれない。葛原はただの会社員で、東雲さんのような芸能人ではありません。これ以上社員を危険な目に合わせるわけにはいかない。私は社長として、葛原を守る義務があります。ですから、お菓子レッスンの終了をこちらからお願いしたいと思います」

 最後に社長は杏と目を合わせ「それでいいね?」と問いかけた。杏は頷くしかなかった。蒼士の方も同じで、彼も桐生も、社長の申し出を受けもう一度頭を下げた。

 そうして、お菓子レッスンは終了という事に決まってしまった。





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