彼が子役でデビューしてから、古参といえるほど長く東雲蒼士を推している。
彼に会う為に、出待ちや尾行もいとわない。時々、推し活に熱が入り過ぎて、劇団事務所からNGが出てしまう事もあるが、逆にそれが最愛の証しだと思っている。愛しているからこそ、やり過ぎてしまうかわいいファンなのだ。彼もきっと分かってくれているし、そんな麻友子を愛してくれているはず。
それなのに、今回……
「熱愛だと?! ふざけんなよ!!」
麻友子の怒りは収まらない。自分がどれだけ東雲蒼士にお金と時間を使ったか! 金額=愛、ではないのは分かっている。時間を使っているのも自分の勝手だ。
だけど、愛は伝わっていると信じていた。自分たちは愛し合っているし、いつか迎えに来てくれると信じていた。それなのに……
麻友子は、はあ、と大きく息をはいた。そして立ち上がると、さっきゴミ箱に捨てた週刊誌を拾い上げる。丸めたのを開くと、見出しがまた目に入り心が痛む。だがそれをぐっと堪えページををめくり、熱愛を激写した写真のページを開いた。
ピントの合っていないぼんやりとした姿の女がマンションから出てくる写真。その横に、同じマンションから出てくる東雲蒼士の写真が並べられている。添えられた記事によると、二人はマンションの同じ部屋から出てきたそうだ。
麻友子は忌々しそうに舌打ちをすると机に向かい座り、記事を熟読し始めた。
◇◇◇
彼に会う為に、出待ちや尾行もいとわない。時々、推し活に熱が入り過ぎて、劇団事務所からNGが出てしまう事もあるが、逆にそれが最愛の証しだと思っている。愛しているからこそ、やり過ぎてしまうかわいいファンなのだ。彼もきっと分かってくれているし、そんな麻友子を愛してくれているはず。
それなのに、今回……
「熱愛だと?! ふざけんなよ!!」
麻友子の怒りは収まらない。自分がどれだけ東雲蒼士にお金と時間を使ったか! 金額=愛、ではないのは分かっている。時間を使っているのも自分の勝手だ。
だけど、愛は伝わっていると信じていた。自分たちは愛し合っているし、いつか迎えに来てくれると信じていた。それなのに……
麻友子は、はあ、と大きく息をはいた。そして立ち上がると、さっきゴミ箱に捨てた週刊誌を拾い上げる。丸めたのを開くと、見出しがまた目に入り心が痛む。だがそれをぐっと堪えページををめくり、熱愛を激写した写真のページを開いた。
ピントの合っていないぼんやりとした姿の女がマンションから出てくる写真。その横に、同じマンションから出てくる東雲蒼士の写真が並べられている。添えられた記事によると、二人はマンションの同じ部屋から出てきたそうだ。
麻友子は忌々しそうに舌打ちをすると机に向かい座り、記事を熟読し始めた。
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