「おまたせしました。司令官。いや、悠さん、か?」

「呼び方はどちらでもかまわない。それよりも、急に呼び出して済すまないな。天音。今日学校があるんじゃないのか?」

「いえ、大丈夫です。学校はありますが休みました」

わざわざ休まないまで来てもらわなくてもよかったのだが…。

「あのー。司令官?どうしました?」

いかん、いかん。無言になってしまった。

「いや、なんでもない。早速、本題に入らせてもらう。」

「はい」

「お前、奴らに能力がバレたか?」

気まずそうな感じ、やっぱり…。

「はい。バレてました。相手の様子からして、私の本当の能力を知っているようでした」

「それはいつだ」

「岩国森の任務のときです。優奈隊員と二手に分かれて殲滅しに悪霊を探しているときでした」

1ヶ月前か…。

期間が当てはまるな…。
悪霊の出現が増え始めたのも1ヶ月前、か…。

「それから、学校を休んで、相手のことを調べてました。なので、明日からは学校です」

そうなのか。

「奴らはなんか言ってたか?」

「はい。私が向こう側に行かなければ、周りの人達を傷つける、と。いい答えを返すことを、期待している、とも言っていました」

「絶対に向こう側につくなよ。」

「わかってますよ」

「絶対に死ぬなよ」

「それも分かってますよ」

お前までいなくなったら、あいつに怒られるばかりじゃずないからな…。

もう、5年か…。
はやいな、時が経つのは。











         【殲滅部隊 side?? 終わり】