、、、あれ?
殴られるのを覚悟して目をぎゅって瞑ったのに、いつまで経っても飛んでこない拳。
恐る恐る目を開けると目の前には衝撃の光景が広がっていた。
『え、、、?』
さっきまで目の前にいた女の子たちが5mぐらい先にいた。
女の子たちもぽかんと口を開けていて、何が起きたか理解できていないみたいだった。
「もぉ、、、見苦しーよ?」
すぐ傍で聞こえた男の人の声。
上を見るとすぐ近くに顔があった。
サラサラの金髪に長めの前髪、不思議な翡翠色の瞳。
深めに被ったパーカーのフード。
私はその人に、お姫様抱っこされてた。
ん、、、?
お姫様抱っこ、、、?
『きゃぁ!!』
思わず小さい悲鳴を上げて、地面に降りてその人を突き飛ばしてしまった。
「え、ちょ!?」
思わぬ私の行動に、驚いて尻もちをついたその男性。
「っ、、いったたぁ、、もぉ、何すんの!」
不機嫌そうな顔でこっちを見上げる彼は、びっくりするぐらい綺麗だった。
魔性の男って感じの、不思議で魅力的なオーラを放ってる。
『あ、す、すみませんっ、、、!』
ペコペコ謝る私をじっと見つめる彼。
「キミ、、、」
そんな私達のやり取りをあわあわしながら見つめる女の子たち。
何をそんなに慌ててるんだろ、、?
「あ、天光 煌様っ、、!」
「煌様っ、、!?ほんもの、、!?」
さ、様付け、、?
もしかしてこの人有名人、、、?
「キミたちさ、、、」
服に付いた砂を払いながら、一歩ずつ女の子たち近づく彼。
「さっきも言ったけど、ホント、見苦しいよ」
「す、すみません、、、」
彼の淡々とした声に震える女の子たち。
「この学園にはもっと礼儀のある女の子たちしかいないと思ってたんだけどなぁ、、、」
「残念、がっかりだよ」
少し微笑んで言う彼。
こ、こわっ、、、!?
「明日からキミたち学校来なくていいから」
「えっ、、、!?」
「複数人で一人の女の子をいじめるような女子、この学園には必要ない」
「"退学"ね?」
彼はキッパリと言い切って、言い終わると興味をなくしたように彼女たちに背を向けた。
この人にそんな権力があるの?やっぱりすごい人、、?
「ま、待ってください、、、!ごめんなさい、、!」
「もう絶対しないので許してください!!」
泣きながら土下座をして、許しを請う女の子たち。
さすがに、、、かわいそう、すぎない、、?


