春の訪れに晴れ模様

ぐっと悔しそうに顔を歪めている。

「ねぇ、美春ちゃん。最近なんかおかしいよね」

「……何でですか?」

突然図星を付かれてビクリと肩がこわばる。

「こんな風にノートは隠されるし、千彩から聞いたけど俺の同級生に階段から落とされたらしいじゃん。なんで言ってくれなかったの?」

晴先輩は壁にもたれ掛かりしゃがんだ。髪をくしゃりと掴んで俯いている。

「だって、晴先輩に迷惑はかけたくなかったんです。それに私は大丈夫だから……」

「美春ちゃんが大丈夫だったとしても、俺からしたら耐えられるものじゃなかったよ」

「っ……」

「美春ちゃんのノートが隠されてたり……、もしかして俺のせいだったりする?」

ドクンっと心臓が跳ねた。そうです、って言ったらこうして話せなくなるかもしれないと瞬時に考えてしまったから。