春の訪れに晴れ模様

「私は晴先輩のことを特別だと思ってます。でも、私に前までの晴先輩を言っても何も変わらないですよっ……。だって昔のことなんて、私知らないですから……!」

……私、何言ってるんだろう。いきなり千彩さんにこんなこと。何も変わらないのは私もそうなのに。

千彩さんと私の間に風が吹いた。フワッとスカートと髪の毛が揺れた。ふわふわした千彩さんの髪の毛が顔に掛かっている。

「なんで私じゃないのかなぁ。私の方がずっと長くそばに居たのに。晴のために可愛くなる努力もしたのに」

目元を右手で強引に拭った千彩さんは、その場にしゃがみこんだ。立ったまま千彩さんを見ているだけの私を千彩さんは見上げる。

目元が赤くて瞳は潤んでいて、私が男の子だったらすぐに抱きしめていた。