春の訪れに晴れ模様

私はぎゅっと膝の上で手を握りしめて顔を上げた。そして晴先輩の右手を両手でぎゅっと握って、晴先輩の目を見ながら笑った。

「私は大丈夫ですよ。でも、ありがとうございます」

晴先輩は途端に頬を赤くして、そしてふふっ、と優しい微笑みを見せた。見慣れているはずの笑顔。なのに私はドキドキとしてしまう。

なんで晴先輩にはこんな気持ちになるのだろう。……もしかして、私……。

ガチャっ。

私が晴先輩を見てドクドクと心臓を鳴らしていた時、唐突にドアが開いた。晴先輩は焦りながらバタバタと玄関に走る。私は動けなくてその場に座ったままだった。