バイト先の黒宮さんがだいぶコワイ




「食器の音を立てるな」

「敬語は正しく使え」

「声のトーンはもっと落とせ」


 黒宮さんが元気になったのはうれしいんだけど……やっぱり厳しい!!


「もうどんなに汚部屋になってたって片付けしてあげないんだからね」

 ぶつぶつつぶやきながら力いっぱいテーブルを拭いていると、「おまえには二度と頼まん」とそばを通りかかった黒宮さんがあたしにだけ聞こえるように言う。


 ひえぇっ、今『汚部屋』とか言ったの、聞こえちゃった⁉


「一応白石に片付けてもらった状態を維持するよう努めているから、今は汚部屋じゃない。だからなんだ……今度は遊びにでも来い。この前のお礼にケーキでもご馳走する。まあ……俺の作ったのでよければ、だがな」

「へ⁉」


 い、今……。


「イヤなら別に——」

「イヤじゃないです!」