話にならない。
平行線を辿る言い争いに、苛立ちは募るばかり。
誰か味方は居ないのか、と周囲を見回した時
「えっと……サクラちゃん。ごめんなんだけど、僕としてはユリちゃんがいじめっ子とは……とても思えなくて」
という庇護の声が飛んできた。
そちらに視線を移せば、萎縮した少年が目に入る。
夜結……嶺春でも影響力を持つ幹部。
白藍色の髪に大量のシルバーピアス。
中性的な顔立ちと低身長が特徴的。
温厚な性格で、周囲からの信頼も厚い。
という人気幹部が、震える口唇を開く。
「ユリちゃんは、いっつも僕に優しくしてくれて……アドバイスとかも的確だったし……」
「……ヤユくん、なにが言いたいの?」
憂いを帯びたサクラの目が、揺れる彼の瞳を捉える。
ヤユは涙を堪える仕草をしたのち、か細く息を吸い。
平行線を辿る言い争いに、苛立ちは募るばかり。
誰か味方は居ないのか、と周囲を見回した時
「えっと……サクラちゃん。ごめんなんだけど、僕としてはユリちゃんがいじめっ子とは……とても思えなくて」
という庇護の声が飛んできた。
そちらに視線を移せば、萎縮した少年が目に入る。
夜結……嶺春でも影響力を持つ幹部。
白藍色の髪に大量のシルバーピアス。
中性的な顔立ちと低身長が特徴的。
温厚な性格で、周囲からの信頼も厚い。
という人気幹部が、震える口唇を開く。
「ユリちゃんは、いっつも僕に優しくしてくれて……アドバイスとかも的確だったし……」
「……ヤユくん、なにが言いたいの?」
憂いを帯びたサクラの目が、揺れる彼の瞳を捉える。
ヤユは涙を堪える仕草をしたのち、か細く息を吸い。


