黒百合の女帝

百合side

 「ユリさん、本当にその格好で良いんですか?」

 「いつもの格好だと、不信感を抱かれちゃうでしょ。」

春架と抗争を起こした翌日、午後11時。

現在、私とカヤは孔冥倉庫の目の前に居た。

結果を言おう。私たちは春架に圧勝した。

春架は途中で、カナルの読み通り応援を呼んだ。

にも拘らず、私たちは圧倒的勝利を勝ち取った。

カナルと会ったら、とことん自慢してやろう。

ただ、ヤユのメンタルケアは時間が掛かるだろう。

ハラ曰く、ヤユは後半から派手に暴れたらしい。

 「私も抗争に参加できれば良かったんだけどね。」

 「なんで参加しなかったんですか?」

 「だって、カナルが映像を見たら誰だこいつってなるでしょ?」

 「今日会うんだから意味ないんじゃ……」

文句を言うカヤに、顔を顰めて見せる。

実のところ、私は実力を隠しておきたかったのだ。

カナルのことは油断させておいた方が良い。

だからこそ、今日も顔が見える服装で来たのだ。

その後も二人で話していると、突然シャッターが開いた。

見上げてみると、その人物と目が合う。