黒百合の女帝

 次に辿り着いた場所は、雑貨店だった。

俺には似合わなさそうな品ばかりの店。

二人の様子から、ピアスを見ている事がわかる。

そう言えば、ユリの耳飾りで海月以外は見ない。

今だって、桃色の海月をぶら下げている。

多分、あれしか持っていないのだろう。

クリスマスプレゼントに、新しいのを買おうか。


 ……あ、これ。ユリに似合いそう。

手に取ったのは、華奢なドロップイヤリング。

連なった青い花は、黒髪にさぞかし映えるだろう。

口元が綻ぶのを感じながら、二人の方を一瞥。

まだ悩んでいるようだし、先に購入しておくか。

さりげなく会計まで行き、袋に入れて貰う。

そしてバレることなく、無事退店に成功した。