黒百合の女帝

 それから少しして、二人で店を出た。

夜風に晒されて、頭が冷えてくる。

それと同時に、羞恥心も湧き上がってくる。

もしかしたら、顔が赤くなってたんじゃ……

忘れろ。黒歴史を残したくなければ!忘れろ!

 「カヤ?ぼーっとしてどうしたの?」

 「あっ、夜景を見てた……んだ」

言い訳をしたのち、俺様口調も付け加える。

すると、彼女はジト目で俺を見上げた。

ラクアに怪しまれることすんな、だろうか。

でも、もうラクアも諦めたんじゃ……

そう考え、ツリーを見るていで振り返る。

あ、全然居たわ。

前髪を下ろしているため、顔は見えない。

しかし、あの海月ピアスは間違いない。

ああ、彼が諦めてくれるまで、いくつの黒歴史を量産するのだろうか……