黒百合の女帝

 ん?今、なんて送った?

違和感を覚え、緑の吹き出しを読み返す。

……は!?なに言っちゃってんの俺!?

頭の熱が一気に冷め、寒気に襲われる。

まずいまずい。今すぐ誤送信だって伝え

 『良いね。それでいこう。行き先の候補はあるから、選んで。』

遅かった……!フリック入力速すぎんだよ!

と絶望している間にも、次々に送られてくる写真。

もう引き返せない。彼女はその気だ。

ああ、恥をかくことになった。


 「すまん。待たせたな」

コンビニを退出し、ユリさんの元へ歩いて行く。

正直、平静なふりができているかは怪しい。

しかし、彼女の反応的に大丈夫そうだ。

彼女はごく自然に、綺麗な微笑を浮かべていた。

 「ううん、全然待ってないよ。じゃあ、デートしよっか。」

うわ、素と外面の落差すご。

と内心どん引きながら、先程と同様に手を繋ぐ。

というか、児童福祉法に引っかからないよな?

いや、手を繋ぐだけなら大丈夫な筈……