黒百合の女帝

優日side

 「今は百鬼夜行よりも、獄覇を警戒した方がいいな」

午後9時過ぎ、嶺春倉庫の会議室。

そこでは、俺とミヤビの討論が行われていた。

俺の発言は正当だったのか、ミヤビが頷く。

 「ええ。なんなら、牽制の為に潰すことも視野に入れた方が良いかと。」

 「だが、ああいう連中は潰しそびれた場合が厄介だ」

 「それはそうですが、これ以上のさばらせるのは後に響きます。」

 「なら、獄覇の同盟先を潰してから___」

そこまで話したところで、外から扉を叩く音が。

ミヤビと同時に振り向き、互いに無言で頷く。

話は後にしよう、の意図だった。


 「入れ」

そう言うと、扉がゆっくりと開かれる。

その先には、萎縮したヤユが立っていた。

どうしたのだろうか。彼が用とは珍しいが。

 「何か用か?」

 「あっ、総長に……でも副総長と話してるようなら、出直すので!」

 「いや、大丈夫だ。ミヤビ、行ってくる」

彼に断りを入れながら、椅子から立ち上がる。

そしてヤユと共に、総長室まで移動した。