黒百合の女帝

 腕を組みながら言えば、目を見開くヤユ。

そして、この場に居る全員の顔を確認する。

 「え、あの、決めちゃっていいの?総長のカヤさんだっていないし」

慌てた様子でそう言う彼に、ヤナギが微笑む。

 「カヤはヤユくんの加入に賛成だと思うよ。僕もそうだし」

 「とにかく、ヤユは加入するの?しないの?」

そう急かせば、ヤユは一度俯く。

しかし次に顔を上げた時には、精悍な顔つきに。

どうやら、決意が固まったようだ。

 「僕……麓冬に入ります!ユリちゃんのために!」

力強い声で、ヤユはそう明言する。

それに対し、一番に反応したのはハラだった。

ヤユの髪から手を離し、その場で飛び跳ねる。

 「えー!ヤユくん来んの!?うれしー!」

今まで静かだった癖に、煩いな。

ハラの過剰な反応に苛立ちながら、息を吐く。

明日、カヤとラクアに報告しなければ。

ラクアの猛反発が目に見える。とても憂鬱だ。

まあ、上手く丸め込めば良い話だが。