黒百合の女帝

 粗方、聞きたいことは訊き尽くした。

足を組み直しながら、脳内で計画を立てる。

嶺春にとっての重要人物は是非とも欲しい。

それに、ヤユ自体がそれなりの逸材だ。

手に入れたとして、彼の活用法は。

まず、重要な戦力になる。

彼の後輩を嶺春から数人引っ張れる。

麓冬の勢力が増した時には、指導役になれる。

彼の強みは指導の丁寧さ、人望の厚さ。

それらは、今すぐでなくとも後に活きる。

ただ、彼のことはまだ信頼に値しない。

 「ヤユは、麓冬に入りたいんだよね?」

 「え?まあ、ユリちゃんのためになるなら」

 「じゃあ、麓冬への加入は許可する。条件付きで。」