黒百合の女帝

百合side

 聖蓮との決着から、30分後。

隣では、ハラがヤユの髪を結っていた。

ヤナギはそれを横目に、スマホを弄っている。

そして私たちはというと、仏頂面で対面。

味気なさを感じながら、質問を始める。

 「まだ嶺春には居るの?」

 「うん。ただ……もういいかなっては思ってる」

ヤユは俯いたまま、小声でそう答えた。

声張れと表情で訴えれば、更に萎縮する彼。

苛つきを隠さずに、他の問いも投げ掛ける。

 「理由は?簡潔に。」

 「ユリちゃんがいなくなって、みんなギスギスしてて……いやんなって」

 「辞める話は他の誰かに言った?」

 「いや、まだ決めたってほどではないから」

 「じゃあ仮に辞めたとして、その後はどうするの?」

 「……許されるなら、ユリちゃんに協力したい、かなって」

 「麓冬に入るってことね。」