黒百合の女帝

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 「ってことなんだが……取り敢えず、泣き止んでくれないか」

 「すみません……でも、僕のせいで……」

うまく呼吸ができない中、言葉を紡ぐ。

カヤさんの話を一通り聞き終わった頃。

僕は涙と鼻水を永遠に垂れ流していた。

カヤさんの話通りなら、僕は本当にバカな奴だ。

僕は彼女が泣いている間、ずっと何もしないで。

カヤさんみたいに、彼女を救えたはずなのに。


 あの時の行動を、今にして強く後悔する。

もっと、強くみんなを説得していたら。

もっと、強く彼女を引き止めていたら。

 「ごめん……ユリちゃん、本当に___」

 「お前、許されるとでも思ってんだろ」

突然の低い声に、左隣へ首を回す。

そこには、僕を見下ろすラクアくんが。

その瞳には、軽蔑の意思が透けて見える。

 「ユリの優しさに漬け込むな。お前がここに来て、全員が迷惑だ」

そう吐き捨てられ、周囲を一瞥する。

みんな、無関心か不機嫌の二択だった。