黒百合の女帝

 扉の前で立ち尽くし、涙をこらえる。

そんな中、腕を組んだイケメンさんが一言。

 「取り敢えず座ったら?」

 「えっ、ありがとうございます……」

小声で礼を述べ、椅子に腰をかける。

隣の美少年くん、めっちゃ睨んでくるんだけど。

目を合わせたら殺される……!

と危機を感じていれば、手元に置かれるコップ。

視線を上げると、飲み物を差し出すユリちゃんが。

 「あっ、ありがとう!」

思わぬ対応に喜ぶが、彼女は無表情のまま。

 「客人だしね。取り敢えず、カヤ。進行お願い。」

彼女はそう言うと、右隣に腰を降ろした。


 指示が出たイケメンさんは、軽く返事をする。

 「わかった。じゃあ早速だが、君はヤユくんで間違い無いか?」

 「はい。正真正銘のヤユです」

 「そこは私が保証するよ。あとハラ。」

僕の返答に次ぎ、ユリちゃんが明言する。

っていうか、ハラ?

なんか違和感が……まあ、今は重要じゃないか。