黒百合の女帝

 彼女の美しい顔が、今はとびきりに怖かった。

その場で固まっていれば、耳元で大声が響く。

 「こちらがヤユくんで〜す。あっ!ラクアくんおひさ〜!」

彼の挨拶に、黒髪の美少年がむすっとした。

かと思えば顔を背け、スマホをいじり始める。

……え、なにこの状況。

やけに美少年くんに絡み、その髪をいじるトシアキくん、

それをガン無視し、ゲームをする美少年くん。

僕に無関心そうな白髪のイケメンさん。

そして、鋭い視線で僕を刺すユリちゃん。

もう泣きそう。なにこの気まずさ。