黒百合の女帝

 その翌日、午後8時。

今度は、ユリちゃんも起きているであろう時間帯。

これで出なかったら、もう一生かけない。

そう決意したのち、再び電話をかける。

1コール、2コール、3コール、4……

コールが、止まった。

期待が高まるのを感じながら、画面を確認する。

通話が始まってる……!

 「本当に繋がってる!ユ、ユリちゃん……だよね?」

飛び跳ねそうになりながら、そう尋ねれば。

 『どちら様ですか?迷惑電話なら切りますけど。』

という、凍てつくような声が聞こえて来た。

今の……ユリちゃん?

初めて聞く声だ。前までは、あんなに明るくて。

……やっぱり、怒ってるんだ。

当然だけど、なんだか悲しかった。

でも、電話を切られたら話すらできない。

 「えっと、僕だよ!夜結!」

 『忘れちゃった。』

……うそっ!?

とんでもないダメージを食らい、思わず叫ぶ。

思い出して貰わなきゃ……僕の特徴と言えば!

 「嶺春の幹部で、水色の髪でチビの……ピアスいっぱいある奴だよ!」

 『ああ思い出した。用件は?』