黒百合の女帝

 「ユリ、あれが敵に寝返った餓鬼か?」

 「そこまで言わなくても……レント君にも、何か事情があったんだよ。」

午前一時、とある近隣公園の一角。

複合遊具の中、連中から隠れ息を潜める。

そんな中、ラクアが小声で話し掛けてきた。

それに返事をし、遊具の隙間から外を覗く。

遊具の側では、聖蓮の輩が群がっていた。

その中には、当然宇土兄弟も含まれている。

 「……カヤ、私がレントを相手しても良い?」

 「別に構わないが……カケルはどうだ?」

カヤが右に振り向き、カケルの方を確認する。

カケルは険しい顔で、外を睨んでいた。

 「俺は別に。アイツのことはどうでもいいっす」

彼が低い声でそう呟くと、カヤが小さく頷く。

そして、私の計画をそれらしく語り出した。