黒百合の女帝

 「結構時間も経ちましたね。では、そろそろ終わりにしましょうか。」

 「さんせー。この一時間で一ヶ月分のエネルギー使い切った」

口を挟んでいただけの癖に、なにが疲れただ。

内心ぼやきながら、メモ帳をポケットに仕舞う。

 「では、第一回麓冬幹部会議を終わります。」

そう宣言し、会釈をする。

するとハラを除く他二名もそれに倣い、会議は無事終了。

大きく伸びをし、菓子を籠から取り出す。


 そんな中、突然カヤが雑談を始める。

 「ユリさんって、総長なんですよね?なんで俺たちに敬語なんですか」

ボードを定位置に戻しながら、そう尋ねるカヤ。

それに対し、ヤナギが同意というように頷く。

 「確かにそうだね。僕たちはもうビジネスパートナーじゃなくて、同じ組織の仲間なのに」

友好的な態度を示し、微笑を浮かべる道化師。

見慣れた作り笑いの前で、菓子を噛み砕く。

 「なら、今からタメ口呼び捨てで良いですか?」

 「全然オッケーだよ。ハラくんと同じように接してくれれば」

そんなヤナギの言葉に、少々考え込む。

別に敬語でも構わないのだが……。

砕けた口調の方が、態度を作らずに済むか。