私は理事長室前に着いた。

だが、



「扉でかっ」



思ったよりも遥かに大きな扉に唖然としていた。



「...ま、まあ、入ろ」



どうせ新だしノックは要らないか。

ガチャ



「月~! 遅いよー」

「ごめん迷った」



ちなみに新は家から逃げてきた私を育ててくれていた。
こう見えても23歳だ。

そして、私の命に変えても護りたい人でもある。



「そもそも校舎広すぎ」

「ていうか、どうやって来たんだ? 迷ったんじゃ無いのか?」

「生徒に教えてもらった。たぶん族の幹部」

「王龍か。あそこは正統派だから安心ていいぞ」



王龍...
全国No.1にして正統派の族
そいつらがここら辺を仕切っているなら安全そうだな



「そういえば教室行かなくていいの?」

「やべっ、忘れてた。担任呼ぶな」



ピンポンパンポーン



「えー、健人! 校長室まですぐに来い」



ピンポンパンポーン