──遥か昔、ソレイユは俺の祖先と約束をしたらしい。いつか自分の生まれ変わりがこの地を訪れたら、聖女の剣を返すようにと。
──聖女の、剣?
──聖女の剣で、あの方を救って欲しいと言っていた。あの方が誰を指すのか、聖女の剣がどこにあるのか、分からないことは多いが。
ルーチェの言葉を聞いて、ヴィルジールも思うことがあるのか、柳眉を寄せながら窓の外を見上げる。
「──だが、それは何百年、何千年も昔の先祖が受け取ったものだ。記録は何一つ残されておらず、どこにあるのかも分からない。それに、第一それは──竜ではなく、聖者を滅ぼすものではないのか?」
ルーチェは首を左右に振った。
「恐らく、あの竜にも有効だと思います。ファルシ様があの竜の正体は、はじまりの聖王ではないかと言っていました」
「はじまりの聖王? だとすると、あの竜と聖女ソレイユは──」
ヴィルジールとルーチェの視線が交差する。互いの目を見つめながら、頷き合っていると、見たこともない光が落ちたかと思えば、雷鳴のような音が響き渡った。
──聖女の、剣?
──聖女の剣で、あの方を救って欲しいと言っていた。あの方が誰を指すのか、聖女の剣がどこにあるのか、分からないことは多いが。
ルーチェの言葉を聞いて、ヴィルジールも思うことがあるのか、柳眉を寄せながら窓の外を見上げる。
「──だが、それは何百年、何千年も昔の先祖が受け取ったものだ。記録は何一つ残されておらず、どこにあるのかも分からない。それに、第一それは──竜ではなく、聖者を滅ぼすものではないのか?」
ルーチェは首を左右に振った。
「恐らく、あの竜にも有効だと思います。ファルシ様があの竜の正体は、はじまりの聖王ではないかと言っていました」
「はじまりの聖王? だとすると、あの竜と聖女ソレイユは──」
ヴィルジールとルーチェの視線が交差する。互いの目を見つめながら、頷き合っていると、見たこともない光が落ちたかと思えば、雷鳴のような音が響き渡った。


