この日は朝から雨の日特有の頭の痛さに襲われて、何もかもがうまくいかなくて今にも泣きそうだった。
放課後、持ってきたはずの傘が見つけられなくて誰もいない靴箱で鞄の中を漁っていた。
「なんで?朝確かに折りたたみ入れてきたのに…っ」
私は完璧でクールなキャラとして売っているため、うまくいかない日があったとしても顔に出さない。
だから、一人になると感情が昂ってよく泣いてしまう。
今もそうだった。
傘が見つけられないという理由だけで涙がポロポロと溢れて止まらなかった。
朝から信号に全て引っかかって、小テストがあることを忘れて結果はボロボロ。
お昼ご飯を家に忘れてきて購買に行こうとしたらお財布まで忘れてきていた。
そんな些細なうまくいかないことの積み重ねに、トドメを刺すかのように傘も見つけられない。
本当に今日は何もいいことがない。
「あ、いた。これ、糸瀬の机に置きっぱだったけど」
後ろから名前を呼ばれ、ばっと振り向くと、私の折りたたみ傘を片手に同じクラスの黒瀬が歩いてきた。
黒瀬が驚いたように目を見開いている。
「…なんで泣いてんの?」
放課後、持ってきたはずの傘が見つけられなくて誰もいない靴箱で鞄の中を漁っていた。
「なんで?朝確かに折りたたみ入れてきたのに…っ」
私は完璧でクールなキャラとして売っているため、うまくいかない日があったとしても顔に出さない。
だから、一人になると感情が昂ってよく泣いてしまう。
今もそうだった。
傘が見つけられないという理由だけで涙がポロポロと溢れて止まらなかった。
朝から信号に全て引っかかって、小テストがあることを忘れて結果はボロボロ。
お昼ご飯を家に忘れてきて購買に行こうとしたらお財布まで忘れてきていた。
そんな些細なうまくいかないことの積み重ねに、トドメを刺すかのように傘も見つけられない。
本当に今日は何もいいことがない。
「あ、いた。これ、糸瀬の机に置きっぱだったけど」
後ろから名前を呼ばれ、ばっと振り向くと、私の折りたたみ傘を片手に同じクラスの黒瀬が歩いてきた。
黒瀬が驚いたように目を見開いている。
「…なんで泣いてんの?」

