お兄ちゃん、すきだよ。




「は、はぁ…。」




仕方なく、黙ってついて行く私。




小波さんの後ろを歩きながら、改めて小波さんを見てみる。




細くて、スラッとした体型。


淡いピンクのコートと、ブラウンのブーツが似合っている。



悔しいけど、小波さんはとても綺麗だ。


女子高生の私なんかじゃ、全然かなわない。



並んで歩くのが、ちょっとみじめだ。





「ここでもいいかな?」




くるっと小波さんが振り返る。



「へ!?あ、はい…。」




小波さんに見とれて、ついぼーっとしていた。



気が付くと、私たちは小さなカフェに到着していた。