「《…気味が悪くないかい?》」
え?
ジェームズさんは恐る恐る、上目遣いで私の様子を伺っていた。他のみんなも、じっと私を探るような目で見つめている。
「この国の人が異国を嫌う理由の一つにね、この力があるんだ。 まだ桜ちゃんが生まれる前の話になるんだけど、戦争があってね。 魔導を操る彼らがまるで妖のようだと、絵も広がってしまって。」
確かに女学校で見た資料では、異国の方はどれもとても恐ろしい姿で描かれている。なるほどこれは確かにと、異国を毛嫌いする人が多いことに納得してしまった。
「驚きは…しました。 でも、私達が扱う気導も、魔導を扱う人達からすれば、奇妙奇天烈でしょう? だから、本当に驚いただけです。 怖いとは思いません。」
私はジェームズさんの手をとって微笑む。
「むしろ凄いです! あんなことができるなんて、やはり異国の知識や技術は素晴らしく進んでいるんですね!」
「サクラサン…!」
涙目で、心から嬉しそうな顔で、繋いだ手をブンブン上下に振るジェームズさん。ふと、ある考えに至ってラキアスを見る。
対価さえ払えば願いを叶えてもらえるなら……
「ねぇ、ラキアス。」
「ん?」
「昨日のあなたのフリをしていた誰かも、魔導の力であなたに化けていたの?」
ピリっと、空気が一瞬にして張り詰めたのがわかった。

