歴代最強のオヒメサマ

「…………、」
「翔真……?」


銀髪が目元にかかっていて、顔が良くみえない。


「……────」
「え?」


ぼそりと呟いた声が聞こえなくて問いかけると、鋭い瞳がこちらを貫く。



───怒っている。


それも、ものすごく。



思わず息を呑んだわたしに翔真が唸るように声を上げる。



「ふざけんじゃねえぞ」
「っ!」


鋭い瞳がわたしを貫く。


「……なんでこんなことした」
「それは……」
「なんで、あんなこと平気な顔して言ってられんだよ……!」
「……あれは、油断させるためであって別に本気じゃない」
「俺がお前の嘘を見抜けないとでも思ってんのか」


顎を掴まれて強制的に目を合わせられる。

───と思ったら、噛み付くように唇を塞がれていた。



この前の触れただけのキスとは違う、くらくらとしてしまいそうなほど濃厚な大人のキス。


「……っん、」


舌を吸われて思わず漏れた自分でも知らない声に、かああっと頬が熱くなるのがわかる。


膝の力が抜けて、翔真の支えなしでは立っていられなくなったころやっと唇が開放された。


そのころにはもう息も絶え絶えで、艶々とした唇を拭った余裕そうな翔真とは反対にわたしは肩で息をするのが精一杯だった。