わたしが姫になってからというもの、翔真はうちに入り浸っている。 夜遅くにどこかへ行こうとすると、目を鋭く尖らせて、 「どこ行くつもりだよ?」 そう言って腕を組んで扉の前を陣取る。 さすがにこれが何回も続くと鬱陶しくなって、隠れていこうとすればどうやって察したのか鬼の形相で追いかけてくる。 夜中の鬼ごっこ騒動にはさすがに我が家の母もキレて、翔真ともども怒られたため現在は大人しくしている。 ────キスなんて無かったかのように前と変わらない日常を取り戻してはいた。