唯一、18歳を迎えて免許を持っている智哉に車で送ってもらい、自宅までの僅かな距離を久しぶりに翔真と肩を並べて歩く。
「あ、おばさんには連絡しておいたから」
「ん」
翔真に絶対の信頼を置いているうちの親は、たとえ一週間帰らなくても軽いノリで了承しただろう。
「…………なあ、」
ふいに足を止めた翔真が、わたしの頬にかかった髪を梳く。
「……なに?」
「…………いや、なんでもねえよ、」
指先が頬を撫でるかのように僅かに触れる。
「またそれだ」
「は?」
苦虫を噛み潰したような、痛みに顔を顰めるような、ともすれば泣き出しそうな表情。
なにが翔真にそんな顔をさせるんだろう。
