歴代最強のオヒメサマ

「病み上がりのくせに、んな格好しやがって」


部屋に戻ると、ベッドの上にいた翔真があからさまに眉を顰めた。

そんなこと言われても普通のパーカーだし。


それにこれは、

「おまえのパーカー」
「そっちじゃねえよ…!」


はあ、とため息を吐いた翔真がドライヤーを手に持って、ここに座れと言わんばかりに自分の足の間をぽんぽんと叩く。

ただし、顔はしかめっ面のままで。


「ほら、乾かしてやるから来い」
「……ドライヤー嫌い」
「我儘言ってんじゃねえ。また熱出たらどうすんだよ?」


仕方なく、翔真の足の間に腰を下ろす。

骨ばったゴツゴツとした大きな手が優しい手つきでわたしの短い黒髪を梳く。

普段は粗暴な態度のくせに、こういうときはひどく丁寧に触れる。